開院6周年を迎えました

2023年5月15日に開院6周年を迎えることができました。ひとえに皆様方のご支援の賜であり、感謝申し上げます。
コロナ禍での社会の停滞の中においてもAI(人工知能)の分野は確実に進歩しているようです。先日もAIに日本の医師国家試験を解かせたところ、合格レベルに達したとの報道がありました。知識とその活用においては人間の水準にかなり近づいてきているようです。
最新版ＡＩ「ＧＰＴ―４」、日本の医師国家試験で「合格」
知識の分野だけでなく創造の分野でも、画像や作曲などでAIが活用されています。もしかしたら近い将来「第九を超える、ベートーヴェン風交響曲第10番」や「松田聖子風昭和アイドルの幻の名曲！ピンクの珊瑚礁」みたいな極めて本物らしき偽ものが出てくるのかもしれません。
それは冗談として、医療の領域では、まずは星の数ほどもある病名から考えられる疾患の候補を挙げる「鑑別診断」に役立つと思われますが、患者さんが症状を入力すると候補の病名が表示され、それに基づいて医者が診察し薬を処方する、もしかしたら医者すらいらずに自動販売機から薬が出てくるようになるかもしれません。私が現役のうちにここまでは無理でも、近い将来われわれ町医者の存在意義を問われるようになるかもしれません。
このような時代においてどのようにクリニックの特性を発揮していくか、当座の答えとしては「人としての感性と直観」だと思っています。問診や診察から最善の答えを導き出すための知識や経験を補完する人間的感覚…訪れた旅先での車窓の変化や空気のにおい、音楽や車やお酒を聴き・乗り・飲みくらべたときの微妙なニュアンスの違い、を感じ取る感覚が巡り巡って日々の診療に役立つのだ、と自身の趣味を正当化(？)したりしています。
非効率な診療スタイルでお待たせすることもあるかもしれませんが、おひとりおひとりにあった医療をご提案することが私たちの目指す「みんなが笑顔になるクリニック」の本質であると考え、引き続き精進して参りたいと思っております。
今後ともかとうファミリークリニックをよろしくお願い申し上げます。